こんにちは。てんすけです。
さて、今週もアニメ「平家物語」の最新話が配信されました。
この記事では、ネタバレ感想とアニメで描かれた史実の解説を書いていきます。
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ここから先はネタバレあります
感想
何回だって言うよ
世界は美しいよ
私がOPテーマ「光るとき」でもっとも好きな歌詞です。
今回はこれに対するアンサーのような回だったと感じました。
ブレーキ役だった重盛亡き後、平家はどんどん暴走をしていきます。
長年の政敵だった後白河法皇を幽閉する清盛。
皇族に牙をむくという行為を武士で初めてやったのが平清盛です。
敵対勢力を退けたならばいいのですが、かなりの力技だったため、残ったのは平家への憎悪。
ただただ、皇室との溝を深めただけです。
この憎悪がすぐに平家へと襲いかかります。
それが以仁王の乱
源平の戦いの始まりとされる出来事。
平宗盛と源仲綱の馬の一件が発端と平家物語では語られていますが、実際は先の清盛の横暴に耐えかねた皇室側が不満を爆発させたというのが一般的な言説。
まあ、宗盛もアホか!!って感じではありますが。
この戦がこれから長きに渡る平家と源氏の戦いの幕開けとなったのです。
憎悪が戦を生み
戦がまた憎悪を生み
繰り返される憎しみの連鎖。
これを止めるにはどうしたらいいのか。
徳子は言います。
でも、私は赦すの。
夫である高倉上皇は、安徳帝を生んだ徳子よりも側室と関係を深める。
自分がそれを憎むのは簡単だ。
しかし、彼女は「赦す」という選択をします。
自分や子である安徳帝が生まれた世界を美しいものだと信じたいからです。
それに対するびわは、2人の死んでいった者を思い起こします。
びわは赦したか?
父を平家に殺されたびわ。彼女に重盛は問いかけます。
赦すことがどれだけ難しいか。
憎しみの連鎖を止めることができる人はどれだけいるか。
諦めずに世界の美しさを語り続けられることなんてできるのか。
平安という混沌の時代に、投げ込まれた現代の我々が抱える価値観である「赦し」
びわがいるからこそ、このテーマを平家物語全体を通して考えられるのだなと思いました。
やはり、彼女がいないと物語は動いていかないのです!
今回の史実
清盛の子、重盛の兄弟たちが登場しました。
まずは、平宗盛
平家の三男ですが、重盛や次男の基盛(作中未登場)は清盛の前妻の子であったため、彼が実質的な嫡男なのです。
そういった出自もあってドラ息子のように描かれていましたね。
次に、平知盛
平家の ガキ大将 侍大将を務める武官です!
彼は宗盛と違い、武闘派の豪傑として描かれています。
今回のアニメでは若干脳筋感あって親しみやすくもありますね。
最後に、平重衡
戦以外にも笛の心得もある器用者。
彼は上2人のキャラが強くて、印象が薄い感じですね。
全然そんな事なかったぜ!
彼は平家一門で一番のやらかしをしました。
それが今回描かれた南都焼討
ちなみにこれアニメでは、興福寺のみを焼いたように描写されていましたが実際の火災規模はもっと広く、なんとあの大仏殿も焼失させたんですね。
興福寺は明確に平家へ敵対の意思をもっていたのは事実。
しかし、それ以外の神社仏閣にまで被害が及んだこの事件は平家最大の悪行として現在に至るまで語り継がれています。
重盛にどこか似ているが、実力が彼には及んでいない。
それが重衡の性格付けなのかもしれません。
まとめ
以仁王の乱が描かれたことで、大河ドラマに追いついたようでなんか嬉しかったです笑
これからは、源氏の逆襲が描かれます。
そして、それが意味するのは平家が破滅へと向かう道。
今回の重衡の南都焼討がどのような厄災となって襲いかかってくるのか。
平家物語の結末はみな知っています。
しかし、その時々の人々の思いはわかりません。
びわの視点を通してそれが描かれるのが、楽しみでもあり、怖くもありますね!
次回の感想はこちら