こんにちは。てんすけです。
ついに!
あの「機動戦士ガンダムSEED」が20年の時を経て、劇場版となって帰ってきます!!
楽しみすぎます!!
私もガンダムオタクのはしくれなので、もちろん公開日に見に行くつもりです。
今回、「機動戦士ガンダム水星の魔女」を見てガンダムシリーズに興味をもった方に質問をされました。
「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」ってTVシリーズ見なくても見れる?
この質問に……
もちろん見れます!!
と答えたいのですが、やはり20年前のアニメの続編というと不安もありますよね。
そこで、今回の記事では
・ガンダム1作も見たことないけど、映画見たい。
・「機動戦士ガンダム」や「水星の魔女」は見たけど、映画も見てみたい。
・昔TVで見てたけどストーリー忘れた。
・公式ページのあらすじ見たけどいまいちわかりづらい。
という方向けに、映画をより楽しむための「機動戦士ガンダムSEED」の世界観を解説したいと思います。
今回は予習記事の後編です。
ぜひ前編からお読みください。
今回の記事では初めて本作を見る方向けに、人物や組織の思想を大幅に簡略化しています。みなさんの視点からは多くの矛盾を感じるかと思いますが、記事の趣旨をご理解ください。
SEEDの物語から2年
今回は「機動戦士ガンダムSEED」(以下SEED)から2年後を舞台とした物語「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」(以下DESTINY)におけるC・E(コズミック・イラ)の世界を解説します。
まず、SEEDの最終話において地球連合とザフトの間で停戦条約が結ばれました。
ここで地球連合の代表となった大西洋連合は、めきめきと力をつけて連合内のリーダーとなります。
また、SEEDにおいてキラ達に協力したオーブも中立国としての地位を取り戻しました。
キラ、アスラン、ラクス、カガリやアークエンジェルの面々もオーブに移り住むこととなりました。
これにて、みんな平和に暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。
とはいきません。
停戦条約を結んだとはいえ、戦争の根本的な原因であるナチュラルとコーディネーターお互いにある憎しみはまったく消えていないからです。
地球ではブルーコスモス(反コーディネーター過激派)の運動が加熱。戦争がなければ、コーディネーター優位の世の中に逆戻りだからです。
コーディネーターにとっては、血のバレンタインの恨みは根深く、理不尽に大切な人を奪われた恨みは確実に残っていました。
↑血のバレンタイン事件
こんな戦争の火種を残したまま、SEEDで描かれた戦争からちょうど2年後に事件が起こりました。
血のバレンタインで核の被害にあったコロニーである「ユニウスセブン」がテロリストによって地球へ落下させられたのです。
プラント最高議長=ザフトのトップであったギルバート・デュランダル主導で建造された部隊、ミネルバ隊によって被害は最小限に抑えられましたが、地球は大きなダメージを負いました。
このミネルバ隊にDESTINYの主人公であるシン・アスカは在籍しています。
彼はザフトの若きエース・パイロットですが、かつてはオーブに住んでおり、戦争に巻き込まれ家族をなくした辛い過去をもっていました。
再びの戦争
ブレイク・ザ・ワールド事件が地球とザフト両方に与えた影響は大きく、再びナチュラルとコーディネーターの間で戦争が始まることになってしまいました。
今回の戦争は、コーディネーター側がザフト、ナチュラル側は大西洋連邦、ユーラシア連邦、そして中立だったオーブが地球連合となって対立する構図となっています。
この開戦に伴い、SEEDでは第3勢力としてザフトを抜けたアスランが復帰。
シンのいるミネルバ隊の隊長となります。
一方、この頃のオーブでは政略によってカガリは代表を降ろされていました。
だから、中立で非戦を掲げていたオーブも地球連合に入ることになったのです。
そのことに疑問を感じたラクスやキラは、カガリを連れてオーブを脱出。
同じようにオーブに亡命していたアークエンジェルの元クルーたちと共に、再び第3勢力となって戦争に介入するようになります。
主人公 シン・アスカ
さて、DESTINYではザフト側を中心に描かれます。
上官となったアスランには反発しつつも、地球連合相手にどんどん戦果を挙げていくシン。
彼は戦火の中、運命の出会いをすることに。
地球連合の独立部隊「ファントムペイン」の一員であり、薬物投与によってコーディネーター並みの身体能力に強化された人間であるステラ・ルーシュ。
シンとステラはひょんなことから出会い、心を通じ合わせる仲になります。
かつての戦争ですべてを失い、怒りと憎しみを原動力に生きていたシン。
記憶を操作されて、人間らしい感情を失っていたステラ。
2人は対話をしている間のみ、人間らしく交流できていました。
ただ……
敵対している組織同士の繋がり。
2人の別れは戦場でした。
ファントムペインにより、強化を限界まで施されたステラは大量破壊兵器であるデストロイガンダムに乗って、シンたちミネルバ隊の前に立ちふさがります。
デストロイガンダムの大量破壊に対して、キラたち第3勢力も戦闘に介入。
乱戦の仲、キラのフリーダムガンダムがデストロイガンダムを撃墜します。
シンとステラは悲劇の別れとなってしまいました。
再び大切な人を失ったシンは、フリーダムとそのパイロットであるキラへと憎悪を燃やします。
そして、シンは必死の研究の末、キラの駆るフリーダムを撃破!
ザフトのエース中のエースとして、デュランダル議長直属部隊に取り立てられ、新型モビルスーツ「ディスティニーガンダム」のパイロットとなりました。
ディスティニープラン
勢いづいたザフト。
このタイミングでデュランダル議長は全世界に向けてナチュラルとコーディネーターの戦争はとある組織によって仕組まれたものだと発表。
資本家団体「ロゴス」こそが、経済を操るために戦争を引き起こしていると述べ、ロゴスの代表者を1人1人実名公表します。
どっからどう見ても陰謀論の域の話。
トランプ大統領の一件とまったく同じですね。
しかし、度重なる戦争で傷ついた人々は明確な敵が出現したことで暴走。
ナチュラルもコーディネーターも悪い意味で一丸となってロゴス討伐に乗り出したのです。
一方、ロゴスの代表を匿った疑いをかけられたオーブは地球連合、ザフト両軍から攻撃されることになってしまいました。
キラやラクスたちは、ここに介入。
デュランダル議長のやり方に疑問を感じたアスランもザフトを抜けて、キラ達に合流しオーブを守るため戦うことに。
元オーブの代表だったカガリはこの暴動を鎮圧し、汚職によって腐敗した首脳陣を追放。
再び代表に返り咲くことになりました。
さて、悪い意味で暴力の矛先がロゴスのみに向き、人々が暴走してロゴスを討ち取ったと騒ぎ立てる中、再びデュランダルは全世界に声明を出します。
ディスティニープラン
コーディネーターが生まれるために進歩してきた遺伝子調整技術を用いて、出生前後に関わらず遺伝子情報を解析。
その人にあった仕事や住む場所を決定。
能力差による差別の生まれない世界をつくるというプラン。
このプランに対して、世界中では賛否が巻き起こります。
一見、能力差が生まれなくなると思えますが、ディスティニープランによって作られる社会は個人の自由意志が限りなく無視されるからです。
野球選手になりたくて努力しているのに、突然「あなたは音楽家として大成しなさい!」と言われて受け入れられますか?
ただ、戦争が相次いで起こるSEEDの世界の人々には比較的、ディスティニープランは好意的に受け取られました。
なぜなら、戦争によって大きく下がっていた出生率を解決する唯一の方法だったからです。
ディスティニープランは、職業選択のみならず、自分と相性のいい異性も見つけることができ、子供を願う人々には特に好意的に受け取られました。
婚活をされている方からは、こういう意見すごく聞きます。
また、コーディネーターには唯一とも言える弱点がありました。
それは、コーディネーター同士ではナチュラルと比べて3割ほどしか子供を授かることができないというもの。
だからこそ、子供を欲するコーディネーターにはディスティニープランはまさに助け舟だったのです。
以上のことから、デュランダル議長は救世主とも独裁者とも言える立ち位置に君臨することになります。
シンたちを親衛隊に置き、ディスティニープランを進める準備をします。
賛同しない国家には武力による威嚇も行うようになりました。
これにキラ達は反抗。
オーブとの連合軍を結成し、ザフトを見事鎮圧します。
戦争終結、コンパス誕生
デュランダル議長は、キラの説得を受けるも、ディスティニープランを否定することなくそのまま要塞とともに自爆して戦死しました。
こうして、再び起こったナチュラルとコーディネーターの戦争は終結しました。
カガリが代表となったオーブ、大西洋連邦、ザフトの間で停戦条約が交わされ一応の解決。
しかし、わずか2年の間に再び戦争が起きたという事実を受け止めたラクスは戦争終結後に平和維持機構コンパスを設立します。
この組織が劇場版における主人公勢力です。
DESTINYの主人公シンも憎んでいたのは戦争であることに気づいたことで、アスランと和解してコンパスに加わります。
一方、デュランダル議長の打ち出したディスティニープランは戦争が終結してもナチュラル、コーディネーター双方に悪い意味での影響を与えていました。
まず、ナチュラルにとっては、ディスティニープランとはデメリットしかないので当然反コーディネーター感情が増幅。
反コーディネーター過激派ブルーコスモスの人口がぐんぐん増えるわけです。
それのみならず、ブルーコスモスの行動も活発化。より過激な組織や人々が増えました。
いつ再び戦争を始めるかわからないピリピリとした状況です。
そして、コーディネーターの多くは先述した通り、子供を授かりやすくなるという一点においてはほぼ全員がディスティニープランに賛成するという状況でした。
つまり、コーディネーターの多くはディスティニープランを改良して進めることを望んでいるわけです。
めちゃくちゃ戦争の火種は残っていて、それに対処するためにラクスは泥をかぶる覚悟で平和維持機構を立ち上げたというのがDESTINY最終話ラストです。
まとめ(ここだけでもOK)
最後に、劇場版「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」をより楽しむにあたって、ここだけ抑えておけばいいポイントです。
では、これらを踏まえて劇場版の最新予告を見てみましょう。
各キャラクターのセリフから、かなりやばいことになってきたことがわかったらバッチリです。
これで、前編と合わせて劇場版をより楽しむための世界観解説をしました。
でも、1ガンダムファンとしての意見はこれです。
予習なんて必要ない!!
とにかく映画を見て好きになって欲しい!!
ぜひぜひみなさんも、1月26日から公開の「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」一緒に楽しんでいただけたら幸いです!!
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