こんにちは。てんすけです。
今週もダイの大冒険最新話が配信されました。
この記事では最新話の感想とゲームドラゴンクエストの設定が現れているシーンについて解説していきます。
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ここから先はネタバレあります
感想
ポップ、かっこいい!
すごく細かいですが、この後の月夜の散歩〜のセリフより、このつきあってやるよがたまらなく好きです。彼ら2人はあくまで友達なんだということがわかり……。
前回、マザードラゴンによって生き返ったダイ。
しかし、大魔王に敗れ、父も失った心の傷はあまりにも大きく戦意を完全に失って逃亡します。
逃亡したダイを迎えに来たのは、ポップでした。
ずっと一緒に冒険してきたから、ずっとそばで勇敢に戦ってきたダイを見てきたからポップは今の彼の気持ちに寄り添えるのです。
また、自身が真っ先に逃亡してしまうような弱い心をもっていたから。
だからこそ、ダイが逃げてしまった気持ちを心から共感してあげられるのです。
ポップは、最初ダイを見捨てて敵から逃げていました。
それでも、仲間から勇気をもらって戦い抜いてきました。
思えば、ダイとポップは勇気を分け合いながらこれまでの冒険を切り抜けてきました。
特にバラン編。
単身、竜騎衆に立ち向かうことを選んだポップに勇気を与えたのはダイでした。
また、奪われた記憶を取り戻す勇気をダイに与えたのはポップでした。
2人はずっと勇気を分け合い、ともに戦ってきたのです。
そんな2人だから
勇者であるダイと違い、ちっぽけな勇気しかなかったポップだからダイに言える。
勇者ダイと戦ってきたわけではない。
1人の友達であるダイだったから、自分も勇気をもてた。
ポップはそうダイに言葉をかけます。
ポップは自分でも語っていましたが、今もちっぽけな勇気しかもっていないのだと思います。
でも、仲間がいたから、師匠がいたから、ダイがいたから戦ってこれた。
しかし、他の仲間たちと違い、彼は気づいていたのだと思います。
それがダイに対する呪いとなっていたことを。
ここで、改めて彼は「友」としてダイに語りかけました。
勇者と魔法使いではない。
ダイとポップとして。
今再び、ダイは立ち上がりました。
勇者ダイとしてではなく、ダイとして。
勇者でなくていい。誰かに勇気なんか分けなくていい。
自分自身のために、立ち上がろう。
それを諭してくれたのは、ずっとそばにいた親友である人間ポップだったのです。
だから、本作は「ダイの大冒険」なんだと今回のエピソードから思いました。
小ネタ(追記)
囚われのヒュンケルとクロコダイン。
自分たちの処刑を罠にして、ダイたちをおびき出そうと魔王軍が企んでいることを知ります。
ダイたちの足手まといとなるなら、と早く殺すよう訴えるクロコダイン。
ただ、ヒュンケルは違いました。
浮かぶのは、自分に愛を伝えてくれたエイミの姿
原作と違って、アニメではエイミの存在がヒュンケルの中で大きいことを伝えるとてもいい描写だと思いました。
後のヒュンケルのセリフの重みがちがいます!
ドラクエ要素解説
今回は、ドラクエにおける根幹。勇者についてです。
ドラゴンクエストシリーズの主人公。
それは、勇者であるというのが常識。
では、勇者とはなんなのでしょう?
ドラゴンクエスト1では物語当初は、その出自がまったくわからずただの旅の者という扱いでした。
そして、ラスボス竜王を倒すことで後世に勇者と語り継がれます。
ドラゴンクエスト3では父オルテガを探す旅の果てに大魔王ゾーマを倒し、伝説の勇者ロトとして語り継がれることになりました。
このように、実はドラゴンクエストにおいて明確な勇者は定義されていません。
では、勇者とはなぜそう呼ばれるのか。
今回のエピソードでそれが描かれました。
勇者とは自称するのではなく、誰かが呼ぶもの。
自分達ができないことを成し遂げてくれる偉大な人物を、勇者と呼びます。
誰かのために戦える人こそ勇者である。
このように、ドラクエシリーズではなんとなく勇者のイメージがついていました。
ある種、一般人である自分とは違う特別な人という扱いです。
しかし、このイメージが呪いとなって勇者を苦しめたのが今回のエピソードです。
ダイはずっと誰かのために戦ってきました。
第2話で描かれたようにダイは誰かを守るために1番力を発揮します。
だからこそ、これまで強敵たちと渡り合えてきたのです。
しかし
今回の戦いで完膚なきまでに敗れ、父をも失ったダイは戦うことに恐怖を覚えます。
それなのに、勇者は我々の先陣に立ってほしいと期待する周り。
この少年の純粋な願いを聞いて立ち上がる。と、しないのがいいところです。
これは余計にダイの心を追い詰めます。
勇者とは他者からの最大の賛辞。
それと同時に、勇者を神格化して追い詰めるもの。
我々ゲームをプレイする者たちは、強敵に敗れても教会で復活し、再度立ち向かう勇者に何も疑問を抱きませんでした。
でも、今回のダイのようになるのが普通です。
他者からの期待は、なによりも強い呪いとなる。
今回は、勇者だからと何度負けても立ち向かわせていた我々プレイヤーにゲームキャラが「ちょっと待ってよ!」と語りかけてくるエピソードでした。
そんな勇者を再び立ち上がらせたのが、我々プレイヤーに1番近いポップ。
このように、ゲームをしているプレイヤーをハッとさせるエピソードすごく好きです。
小ネタ
ルーラについて考えると、たしかにダイに行けてポップに行けない場所は無いと。
そして、ルーラを連打すると直近で行った場所に飛ぶ。
というドラクエあるあるから、ダイの居場所を判別したポップだったのです。
次回の見どころ
アバン先生の過去編!!
ここできますか!!
次回は「勇者アバンと獄炎の魔王」も合わせて感想書きたいと思います。