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アニメ「平家物語」第3話感想 重盛とその子たち

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こんにちは。てんすけです。

 

さて、今週もアニメ「平家物語」の最新話が配信されました。

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この記事では、ネタバレ感想アニメで描かれた史実の解説を書いていきます。

 

 

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注意

ここから先はネタバレあります

 

 

 

 

感想

 

中間管理職ほんと辛い

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重盛は、清盛と朝廷をつなぐ立場。

政敵である清盛と後白河法皇の間に挟まれる立場。

 

今回の出来事は泥をかぶるような形で起こった厄災でした。

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いや、決定権が無いのに押し付けられてどうしろと……。

 

父、清盛の理想のもと汚れ役を背負うと決めた。

しかし、父の「おもしろき世」は自身が理想としたものとはかけ離れてきている。

暴走する平家、武士を疎ましく思う朝廷。

栄華を極めた平家はただただ新しい争いを生んだだけでした。

 

いずれこのままだと平家は滅びる。

その時、自分のとるべき道は?

 

最後の重盛の直談判、めちゃくちゃかっこよかったです。

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父である清盛を討つ覚悟を固めた重盛の顔。

あの清盛でさえも絶句するしか無いほどの鬼気迫る思いを秘めていました。

 

そんな重盛の心の拠り所となっているのが、彼の息子たちびわの存在。

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今までの「平家物語」の映像作品でここまで重盛一門が丁寧に描かれたことはあったでしょうか?

 

びわを主人公としたことで、重盛一門の個性が強く描写されているのが本作の特徴の1つだと思います。

 

心優しいが臆病な維盛

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宗盛に似ているとびわに言われた俗っぽさをもつ資盛

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清経だけはまだまだ描写が薄いですが、彼には落人伝説があります。

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終盤に向けて、びわと共に描写が強化されていくのではないかと推測します。

これからが楽しみなキャラクター。

 

そして、今回の話を見て思ったのが、本作の難しいところ。

それは、主人公であるびわの動かし方。

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彼女は未来が見えるという我々と同じ視点をもっています。

そのため、平家の悲劇的な運命を見てしまいます。

それを見てそこに至るまでの人物の心情や人間模様を丁寧に描くのが本作の魅力です。

 

ただし、悲劇を止めるためにびわが介入する。

 

これは絶対のタブーだと思います。

なぜなら本作はあくまで「平家物語」であり、びわの存在はその物語を魅力的に描くためのスパイス。

平家物語」にある出来事を止めることをしては、本末転倒です。

 

では、どう動かすといいのか。

 

今回もびわは重盛の直談判を止めるという動きをしました。

前回の徳子の入内を止めようとしたように。

 

止めようとするだけ。

 

これでは、毎回盛り上がりに欠けます。ただ、叫んで終わり。

主人公としての魅力も見えないし、「平家物語」においてスパイスではなく雑味にしかならない。

しかも結果が変わらないならあってもなくても変わらないという。

未来が見えるというびわの動かし方。このワンパターンにならないことを期待します。

 

多分、そうならないとは確信してますが。

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この琵琶法師の描写がヒントかな。

目が両方とも青い……。

 

 

今回の史実

 

平安末期名物の延暦寺の強訴(ごうそ)!!

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その言葉の通り、強く訴える行為

 

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ちょっと強すぎますが

 

そもそもこの時代のお寺は現代の我々がイメージするものとは違い、治外法権の独立要塞のようなもの。

そして、そこには僧以外に、傭兵である僧兵という者がいました。

そう‐へい【僧兵】 〘名〙 僧侶でありながら武芸を修練し、戦闘に従事した寺院の私兵。 平安中期から戦国時代にかけて見られるが平安中期がその活動の最盛期で、興福寺東大寺延暦寺園城寺などがその兵力の強大さで知られていた。

コトバンクより

 

この僧兵というのが非常に厄介。

 

武力でぶつかれば、今回の重盛らのような武士が絶対に勝ちます。

武装しているとはいえ、戦慣れしている武士にはさすがに手も足も出ないというのが現実。

 

しかし、彼らは神輿を盾にすることでこの不利を解消しようとします。

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仏壇にボールを投げつける

神棚を叩いて壊す

 

こういった行為は絶対すべきではない、と現代の我々でも感じますよね。

 

当時の武士も同じ。

絶対に神輿に矢を射るなんてしてはならないのです。

 

しかし、今回重盛らはこれをしてしまった。

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この神罰が平家滅亡につながったと言われるほど、それは罪深い行為だったのです。

 

強訴って正直やられたらアウトの怖い行為ですよね。

 

おわりに

細かいところですが、頼朝の姿が一瞬写りました。

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これから源氏が物語に登場します。

「鎌倉殿の13人」ともつながるので楽しみな要素です!!

 

 

 

次回の感想はこちら

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